2007年03月15日

『曲切り?』


まだ本調子ではないものの、風邪もだいぶ良くなったので、
もう片方のすくい縫いを終わらせました。

余分な革を切り取ってハンマーで叩いたら

見切れていた糸も思ったほどは目立たなくなりました。
まぁ、見切れている事には変わりないんですけどね・・・

そして次は私が最高難易度と思っている部分です。


それがコレ
ハチマキと呼ばれているパーツなのですが、
コレ自体は2cm×20cmの単なる分厚いヌメ革です。

テキストを載せると著作権とかの問題がありそうなので手書きで説明しますが

こんな風に切ってこの一枚から一足分を作れと・・・(汗)
これはもはや裁断じゃなくて曲切りだわさ。
でもしゃあない、やらない事には先に進めないのでとりあえず挑戦。



テキストでは表包丁で切ってるっぽかったので
それでやってみたところ、やっぱりと言えばやっぱりなのですがあえなく玉砕・・・
全くお話になりません(汗)


表包丁だと刃がどんどん深く潜って行ってしまうようです。
なので、今度は裏包丁で・・・



精一杯です
お願い、この位で許して・・・



んで、これに楔状に切り込みを入れてとりあえず出来上がり。


実のところ、コレをどういう風に使うのか理解しきれていなかったので、
グッドイヤー製法の靴を見てみることに・・・



3mm残した所(左黒→)が右の白→の露出してる部分に対応してるっぽいなぁ・・・


ここで業務連絡~ RENさま~ RENさま~
まだ踵部分のアッパーを固定していないのですが、
ハチマキと一緒にペースで打ち付けちゃってもいいものでしょうか?
それとも、手元にタックスとか短めの釘が無いのでからげ縫いとかを
先にやっておいた方がいいでしょうか?

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comments

知恵熱はもう大丈夫ですか?(^^ゞ
ご自愛くださいね。

さて、ご質問の件ですが、ココの処理は人によりけりな部分もあって、結論から言えば、どちらでも良いのですが、からげ縫いをしてから、ハチマキをペースで固定するのが旧来からの方法だと思います。
ただ、昔は接着剤の性能が悪かったので、からげでキッチリ縫わざるを得なかったということもあるようです。
僅かな差でしょうけど、接着剤を使えば革は硬くなるので、作業性を取るか、靴の性能を取るかで決めるのが良いと僕は思います。

また、鉄釘を使って固定する方法もありますが、この場合はラストの底面に鉄板が付いているものを使用する必要があるので、今回はパスです。
(鉄板で釘をカシメて固定します。)

ちなみに僕の場合は、(釣り込みの時に)アッパーを混合糊で固定→釣り込みの凸凹を丸包丁で切除→底面を木ヤスリで荒す→ハチマキを混合糊で貼り付け、ペースで止める方法を採っています。

あと、ハチマキについてですが、釣り込みによって踵部底面がドーム上に盛り上っているのを平らにならす役割があります。また、ヒールの形にも影響してきますので、あまりイビツにならぬようご注意ください。(出っ張りは削って修正できますけどね。)

ついでに、ペースは中底を貫通し、ラストに数ミリ喰い込む位の深さで打ちます。中底を貫通していないと強度が落ちるのと、反対に深く打ちすぎるとラストが抜けなくなるので、微妙なコントロールが必要です。
各革の厚みを考慮して、理想的な深さの位置を、打ち込み錐にマークしておけばよいと思います。
また、踵部底面の外郭線は、釣り込んだ革とカウンターの分だけ、中底よりも大きくなっていますので、どこに中底があるのかも意識しておいた方が良いと思います。中底から外れると、靴に穴が空きますからねぇ。。。

最後に、ペースを打った位置を、あとで分るように記録しておかないと、ヒールの積み込みの時に困りますよ!

おまけ
ハチマキは、あらかじめ斜めにカットしてあるのが売ってます!

  • REN
  • 2007年03月15日 18:40

病み上がりなのに、すごいことしてますね~。
ぶり返さないようにご注意の程。

  • takasaki
  • 2007年03月15日 19:54

RENさん>
え゛え゛~!!切ってある物が売られてるんですか?!
土曜日だったのでK商店に行って『ハチマキくれぃ』と言ったら
コレが出てきたので切らなきゃいけないものなんだと思ってました・・・(汗)
まぁ、いい勉強させてもらったと思うことにします。
ちなみに在庫がまだあります(笑)

踵はやっぱりどっちでもいいですか。
本を見たらどれも違う作り方してるので、『要はと止まりゃいいだろう』
とは思っていたのですが・・・

それより、ペースって中底貫通させるですかっ!
木型抜けなくなりそう・・・(汗)
気をつけます。
あ、ってことは後で突き抜けたペースを削り取らないといけないですね。
その方法も教わらないと・・・

takasakiさん>
コレが私にとって最高の治療方法ですよ~(笑)

  • だい
  • 2007年03月15日 23:53

ペースの頭は、釘切りでカットして、ゴルフクラブみたいな形をしたヤスリがあるので、それで均します。
『内緒だよ』で、だいさんが書かれていたヤスリがそれじゃないかなぁ?
(ペーガラといいます。)

ゴマすりの棒に80番くらいのペーパー貼って使っているのはこの僕です(^^ゞ


あと、打ちこみ錐は、真直ぐ叩かないと先端が折れることがあるので、そうなったら折れた先端は革の中で、救出不可となります。。。

  • REN
  • 2007年03月16日 19:52

RENさん>
あら、もっとスマートな道具があるのかと思ったら・・・(笑)
すりこぎ棒にペーパーですか・・・
接着時のローラー代わりの麺棒があるからそれを使えばいいですね。

打ち込み錐も折れますか・・・(汗)
スペア買って無い・・・

  • だい
  • 2007年03月17日 10:47
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