2006年01月24日

『水加減』

私は染色というものをやるつもりが無かったせいもあって、
とりわけこの分野には関しては全くの無知です。
なので染色の基本というものが分かっちゃいなかったりします(汗)

でも、とおるさんの製作工程なんかを見てたので、
革を染める時には濡らすものなんだということは知っていたのですが、
果たしてどの位濡らせばいいのかがサッパリ分かりません。
先日、ピオさんから
『床面から充分に水を刷いて、表面の吟面に滲ませてから・・・』
と書き込みをもらい、「けっこう濡らすもんなんだな」と思ったのですが、
タイミング良く(?)Belief岩井さんの染色の時に使う霧吹きが壊れた
という事件が発生しました。
「ん?岩井さんは霧吹きか・・・ってことはあまり濡らさない?」
ということで、両方試してみる事にしました。

うちも霧吹きが壊れていたので(笑)左はハケで吟面からサラッと水を塗り、
右が床から吟面まで滲ませました。
染料は「すおう」という木屑みたいなものを煮出すタイプのものです

もしかしたら、染料の濃度が薄かったのかも知れませんが、
左の方が色の乗りがいいみたいです。

もう一つ、先日買って来た「アセン」でもやってみました。
これはエキスの状態なので煮溶かして上澄みを濾して使いました。
今度は左が床から、右が吟から水を入れてます。

こっちはもしかしたら染料の濃度が濃すぎたのかも知れませんが、
吟にサラッと水を塗った方はまだらになってる上に、
染料が染み込まず表面に浮いたまま固まってしまってるような部分も・・・

ん~~~~やればやるほど分からなくなる・・・(汗)
とりあえず煮出す系は水少なめ
煮溶かす系は水多目がいいような・・・

ところでこのアセンですが、
煮溶かしてる時に『何かの臭いににてるなぁ~』と思っていたのですが
さっき分かりました、正露丸だぁ~!(爆)

一方、すおうを媒染してみたのがコレ

左から染料だけ、みょうばん、酢酸アルミニウム、酢酸クロム、鉄(今回は木酢酸鉄液)です。
クロムはほとんど変化無しですが、他の色はちょっと面白そう・・・

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comments

うむ~染めもなかなか奥が深いですねぇ・・
僕も染色をやるつもりがあまりなかったので
非常に参考になります、
新しいことを始めるたびにトコトン突き詰める
だいさんってスゴい~!(笑)

  • ネンジ
  • 2006年01月24日 08:38

ネンジさん>
とことん突き詰めるつもりは毛頭無かったのですが、
はじめてみたら普通に色が付いてくれないんですよ~(汗)
市販の水性染料なんかを使えばもっと楽なのかも知れませんが・・・
まぁ、乗りかかってしまったので、植物染料を使ったろうけつ染め(ころがし染め)まで
なんとかたどり着きたいと思っているのですが、
道のりは長そう・・・

  • だい
  • 2006年01月24日 11:49

草木染ですが、私のやり方を紹介します。作業台にベニヤ板を下敷きに敷いて(*1)その上に新聞紙を2枚敷きます(*2)。
その上に吟面を下に床面を上にして水をたっぷり刷きます。これは染めムラを防ぐために吟面に刷り込んだ染料が水分と一緒に表面から染み込み易くするために行います。
下敷きの新聞紙が2枚にするのは、1枚では水分を含み濡れすぎて、かえって染料を下から浮き上がらせてしまい、三枚ではふかふかして塗り難くなります。テーブルにベニヤ板を敷くのは濡れすぎた新聞紙の水分をさらに吸い取らせる為です。
刷毛は出来れば刷り込み刷毛のほうが毛足がしっかりして良いのでこれを使ってます。
吟面に水分が充分染み込んでから刷毛を使って染料を刷り込みますが、大体15センチぐらいの円を描くように少しずつ移動しながら染めて行けば、染め斑になり難いです。縦横だけで染めていると筋状に斑になるからです。
新聞紙がびしょびしょになったら乾いた新しい物と交換しながら染めていきます。大きさにも拠りますが媒染の作業を含めて3日ぐらい繰り返すと深い味わいのある色に染まります。染料も媒染も余り濃すぎるときれいに染まりません。

  • ピオ
  • 2006年01月24日 22:39

ピオさん>
染色に関しては本もないのでとても助かります。
床面から水分を吸い取りつつ銀面から染料を入れて水を押し出していくイメージですね。
今日、刷り込み刷毛も仕入れて来たので、
言われたとおりの方法に出来るだけ近い状況を作ってやってみようと思います。

いろいろ試し始めてから気付いたのですが、根気の要る作業だったんですね(汗)
先は長そうですし、の~んびり構えてやっていく事にします。

  • だい
  • 2006年01月25日 03:52

因みにアセンカテキューは、細かく砕き木綿の晒しの袋に入れてズン胴の鍋で水から90℃程の高温迄上げて、出来れば沸騰させないで長時間(3日間)で溶かすのがベストだと思います。500gのアセンに対し、水6?です。袋から充分に溶け出したら滓は袋ごと引き上げて除きます。出来上がった染料は広口のガラス瓶(梅酒瓶など)に入れて沈殿させ、上澄み液を使用します。出来るだけ高温を避ければ長期保存が出来ます。こうして出来上がった染料を前述の方法で少量ずつ刷毛で刷り込めば、ムラの無い染め上がりになります。アセンは漢方薬の一種なので良い匂い?がしますよね(笑)。

  • ピオ
  • 2006年01月26日 20:42

ピオさん>
3日間ですか!!
6?も最終的には半分とか3分の1位になりそうですね。
かといってそんなに沢山は必要ないと思うので、分量を減らしてやってみます。
家中正露丸のにおいで充満しそう・・・(笑)

  • だい
  • 2006年01月26日 22:02

そうそう、途中蒸発するので少し水を足しながら、最終的には5?位です。自家製のサーモスタット付き電熱器で80℃設定で夜間は心配なのでOFFにしてます。
ご健闘を祈ります(^0_0^)

  • ピオ
  • 2006年01月27日 01:32
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